なぜ優秀な人ほど軽貨物から消えるのか

こんちわ、クロです🐈

現在の僕は、仕事はほどほど、時間を勉学に割いて別の道を模索しています。
最低限の収入を稼ぐ為に、慣れた軽貨物は手っ取り早く、精神的な負担が少ないので、リソースを学習にしっかりと回せる。

しかし先日、軽貨物を辞めたくなることが起きました。


委託ドライバーの皆さんは、軽貨物はどのような業界だと想像していますか?


スキルがなくても稼げる

頑張った分だけ金になる

フリーランスだから自由


正直なところ、限定的な事実を引っ張てきた幻想、空想、妄想です。
軽貨物における『責任』とは、非常に複雑で難解なんです。

優秀なドライバーがこの業界から降りる理由。
それは上流から下流に流される『責任転嫁の構造』にあります。

目次

荷主は配送リスクを負いたくない



まず、前提条件から……荷主は自社配送した方が安く済みます。
でも、そうしない、なぜか?

リスク回避です。


車両、商品の損害

自社ドライバーの労災処理

信用失墜、クレーム対応

配送管理、リソース問題


配送サービスは行いたい、でも、自社で行うのはリスクが高すぎる。
そのため、委託会社を経由して、商品を家庭にお届けできる仕組みを作ります。

要は、リスクヘッジの一環となっています。
お客さんとは繋がりたい、でも、損害は最小限に留めたい、それが配送サービスを利用する理由となります。

(※配送リスクを考慮した高単価を用意している企業は除く)

委託会社の役割


荷主が、直接、個人ドライバーに発注することはほとんどありません。
個人が病気、事故等、やむを得ない事情で欠勤となった時、配送管理が大変だからです。
運送会社と連携しておけば、その役割を担ってくれます。

委託会社は管理料を請求し、ドライバーを集め、配送管理することとなります。
そして、個人と業務委託契約を交わし、場を回します。

まず、前提としてパワーバランスは『荷主>委託会社』とほぼなります。
委託会社がやることは以下の通り。



出来得る限り、荷主さんの要望に応える

配送管理、品質管理

荷主さんと個人ドライバー間のクッション材としての役割


ですが、ここで問題です。
業務委託には指揮命令を適応してはならない。
なぜなら、業務委託は労働者には当たらないからです。


労働基準法第9条 『労働者とは?』

職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者


皆さんが配送を行う際、しっかりとした業務マニュアルがあり、それに従って業務を行うように仕組み化されていると思います。
ミスが起きた際は、業務改善として、マニュアル順守を強制されたり、中には顛末書を書かせる委託会社もあるほどです。

ですが、何度も言うように。
契約上は『労働者』として扱われていません。


委託会社がそれでも強気に出るのは以下の通り。


そもそも法律を知らない

バレない、バレても訴えないと思っている

顧客からの圧力で、そうせざるを得ない

会社、個人の働き口を守るため



これ、何が起きているのかというと……
荷主は、責任とリスクは放棄するのに、可能な範囲で指揮命令が届く形で、委託会社に圧力をかけているんです。

荷主

品質管理どうなってるんだ!!


委託会社からすると、全体品質が安定し、荷主に対して単価交渉できればドライバーの単価を上げられる。
でも、全体品質が悪いと単価交渉どころか、案件消失に繋がる。
故に、良くないこととわかっていながら、指揮命令をせざるを得ない状況になるんです。

委託ドライバーの『責任』とは?


基本的に、成果物を時間通り確実に届けることとなります。
本来であれば労働者ではないので、時間に縛られる必要はありません。
ですが、法の全てが真っ当なわけではありません。


【公正な時間厳守とは】
配送時間という『成果条件』を掲示し、守らなければ契約上の評価を行う

【アウトな時間厳守とは】
配送時間を守らせるために、やり方、手順、確認方法、報告方法を細かく指示する


つまり、雇用扱いに近づくような指示はダメ、委託側の裁量に委ねるのが望ましい。
業務委託に裁量は任せる、結果、「仕事を失っても自己責任ですよ」ってことです。

でも、ここで問題が発生します。
多くの委託ドライバーは、指揮命令下にあります。
契約上は業務委託でも、シフトは管理され、なんなら社員やバイト以上に日常的に働いている。

休みも自由には取れず、休職時にはエリアに穴を空けた代償として、代走料を請求させる場合もあります。
労働基準監督署は契約より実態を重視するため、多くの委託ドライバーは実質『労働者』に該当しているんです。

そうなれば、前提から話は変わる。
業務委託を労働者として働かせる行為を、『偽装請負』と言います。

なぜ、この形態が問題となるかは以下の通り。



労災・社会保障・有給・最低賃金保障ナシ

事故・誤配・労災・過労は自己責任


実態が労働者であるならば『守られる権利』が発生します。
それにも関わらず、権利が発生せず、『責任』が発生する。
責任は押し付けるが保障はしない、命令はするが雇用も金も払わない、要は、雇用と委託の『良いとこ取り』をしているんですよ。


【バイトが誤配をした場合】
責任の所在は委託会社、クレーム対応、代走手配、商品の買取、全て雇用主として行う

【委託が誤配した場合】
責任の所在は押し付け可、クレーム対応、代走出さなくてもいい、商品は買い取らせる



でも、実態は労働者なんです。
つまり、多くの委託ドライバーに『責任を負う義務はない』ことになります。


そして、偽装請負の最も大きな弊害は何かと言うと……

市場の競争条件を歪めること、偽装請負を使う会社ほど安く回せる。


 ➡ 真面目な企業が負ける市場になる




企業としての『社会的責任を放棄している』に等しい行為なんです。
そんな企業が個人に対して、責任を追及する。

これが、軽貨物業界の構造となっています。


僕ら、委託ドライバーの責任は……
日々、お客さんを大切にすることだけです。

委託会社も苦しい


では、このような構造を作り出した委託会社は悪いのか?

違う。


荷物がないと、運送会社は存在できません。
会社が潰れれば、委託も守れません。

委託は申し訳ないけど守り切れない。
でも、一緒に現場で汗を流したパートナーなんです。

クロ

ああ、世知辛い



この業界は、小規模が大規模から仕事をもらう多重構造となっています。

3次・4次、当たりまえ。
小規模事業主ほど委託との繋がりは強い。

助けたいけど、助けられない。
騙したいわけではなく、言わないことしか現実的な術がない。
自己責任、それを免罪符にしないと、管理者自身が壊れる。

情がないわけではない。


貴方が決めたこと


そう言うしかないんだと思います。
それでも、責任放棄を選んだのは、委託会社なんです。


被害者ぶっても意味はないので、委託ドライバーは選ばないとなりません。
選択するのは自分、この構造を理解しながらも他に行く場所がないから居座るか。
それとも、新たな挑戦をして、別の道を作るか。

全ては選択の中にしかない。


いつ死ぬかもわからない仕事を、400~800万の為に人生を消耗しながら続ける。
顔を上げれば、選択肢は広がっている筈です。

軽貨物は一つのステップであると僕は考えています。
自ら選んで行う仕事だと思っています。

数ある選択肢の中から、時間効率と消耗度を選んで、納得して従事する。
納得できないのであれば、それは『選ばされている』に過ぎないのだと思います。

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この記事を書いた人

「黒の日生まれ」の元イクラちゃん。ブラック設計会社でハイハイしてましたがコロナを機に転職、現在は自営で運送してます。現場で働くドライバーの一人として、会社より個人を応援したい、仕事振る方が言えない現場のリアルをお届けします!!

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